ドバイでの会社経営において知っておきたい国際財務報告基準(IFRS)

February 1, 2022


いつもMBGコーポレートサービスのブログをご覧いただきありがとうございます。

ドバイで会計監査が必要な理由は以前ブログでご説明させて頂きましたが(こちら)、今回はその会計のルールとなるもの、何を基に会計処理を行えばいいかについてご説明を致します。

そもそも、アラブ首長国連邦(UAE)において現在独自の会計基準はございません。
ですので、ドバイにおいての会計基準の決定に関しての決まりはなく日本の会計基準を使用することも可能です。
(*UAEでのICV取得の際はIFRSの財務諸表が必要です!)

ただ、一般的にグローバル展開されている企業では、国際財務報告基準であるIFRS(International Financial Reporting Standards)を導入していることが多くなります。

なぜドバイではIFRSが広く利用されているのでしょうか。ドバイで会社を経営するうえで会計基準を検討されている方々へ、今回はそのIFRSについてご紹介いたします。


ドバイで広く使用されているIFRSとは?

IFRSとはInternational Financial Reporting Standardsの略となり、本ブログにたどり着いた皆様の中にはよく聞くけれども実際にはどんなものなのか分からないといった方々もいらっしゃるのではないでしょうか。


日本語ではその言葉の通り”国際財務報告基準“といい、世界で企業や投資家が共通で理解でき、会計用語や財務諸表に一貫性及び透明性をもたらすことを目的としています。
IFRSは国際会計基準審議会(IASB;International Accounting Standards Board)により策定されています。

ドバイでビジネス展開をする企業様は国際的に事業を行っているケースが多いため、国際基準となるIFRSを会計基準として使用していることが多くなります。


この国際的な会計基準を使用することで、ドバイ等を拠点にグローバルに資金調達を行う際も、それぞれの取引において財務状況の提示や比較をすることが容易になります。


また、日本に本社がある企業様ですと海外の子会社と共通の基準で財務諸表を作成・使用をすることが可能となります。

IFRSに記載されている基本の考え


ドバイで実際にIFRSを採用した場合、企業様は何に気を付ければいいのでしょうか。いくつか簡単にIFRSの項目を解説していきます。

〇収益認識基準;財務諸表での売上計上における会計上の基準であり、IFRS15で規定されています。収益の計上は、”履行義務”(負債)が果たされた際に行われます。

収益の認識には以下の注意点がございます;
 取引価格 – 割引、リベート、インセンティブ、ボーナス、返金などの影響を含む、取引価格の計算方法を設定する必要があります。また、それぞれの取引価格の計算方法について、その報告期間において、アップデートを行うプロセスを事前に確立させることも重要です。

 契約の結合 – 同一の顧客において、同時又は近い時期に複数の契約を締結し、それらの契約価格などが 関連している場合、単一の契約として会計処理をする場合がございます。

 開示の必要性 – 収益の分解、契約資産・負債残高および契約費用の変動に関する一定の情報や、まだ満たされていない履行義務に配分される取引価格の情報などが含まれます。


〇保険会計基
IFRS17ではIFRS4から変更され、原則主義を導入し、保険契約の認識・測定・表示・開示の要件を定めております。また、保険契約の測定方法として一般モデル、保険料配分アプローチ、変動料金アプローチについて規定しております。

〇金融商品
金融商品に適用される予想信用損失(Expected credit losses)減損モデルをIFRS9では導入してております。これにより損失に関する早期認識が可能となります。

以下のようなステージで区分されます;
ステージ1 – 当初認識時から信用リスクが大幅に増加していない場合;
12ヶ月分のECLを認識する。
ステージ2 – 当初認識時から信用リスクが大幅に増加した場合;
耐用期間のECLを認識し、利息は総額ベースで表示する。
ステージ3 – 金融資産が信用毀損に陥っている場合;
耐用期間のECLを認識するが、利息は純額ベースで表示する。

ECLが適用される金融資産には以下の通りとなります;
 債務者
 グループ会社向け貸付金・企業間貸付金
 負債投資
 ローンコミットメント
 金融保証契約
 リース債権等


IFRSと日本の会計基準の比較


ドバイではIFRSを導入している企業様が多いとご説明いたしましたが、では、IFRSと日本の会計基準の違いは何なのでしょうか。

IFRSではそれぞれの状況においての企業の判断に基づいた”原則主義(プリンシプルベース)”を採用しますが、日本の会計基準(J-GAAP; Japan Generally Accepted Accounting Principles)では“細則主義(ルールベース)”を採用しております。

日本の会計基準では細かいルールが決められておりますが、IFRSでは基本を踏まえた上で企業が自身で決定できる面が多いため、実務においてどのような会計処理を適用するかを根拠をもってそれぞれで決定する必要がございます。

このように比較的日本の会計基準よりも自由な判断が可能なため、IFRSを採用する場合は、それぞれのケースにおいて弊社のようなビジネスコンサルにIFRSに基づいた会計処理の解釈や判断に関する御相談のお問い合わせを頂くことが多くございます。


IFRSの専門家に依頼することで、企業の潜在的なリスクの回避やビジネスの見直しをすることができます。

弊社MBGでは、現地UAEにおいて各企業様のビジネスモデルをしっかりと理解し、経験のある専門家が国際財務報告基準(IFRS)に関して最適なアドバイスを致します。

ドバイの会計処理に関して、細かい点でも何かご質問等ございましたら、お気軽に弊社MBGにご相談ください!

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