【UAE】FTA(連邦税務局)による内部告発制度


脱税は、世界中の税制にとって最大の課題の一つです。経済に悪影響を及ぼすこの不正行為を抑制するためには、政府と社会が強力に連携して取り組む必要があります。

UAEでは”税務の遵守と不正行為の報告に対する地域社会の認識を促進すること”を目的とし、2022年4月14日、連邦税務局(FTA)により税務の違反や脱税に関する”内部告発制度”を開始しました。


また、税務コンプライアンス遵守者の正義感や公平感、そしてコンプライアンス違反や脱税を見過ごすことはできないという事実の両方を強化しようとするものです。

内部告発Raqeebとは?

内部告発制度では、UAEに導入された新しい仕組みで、自然人や法人が税法を遵守していないことに関する通報をFTAで受け、処理し、一定の条件が満たされた場合にはその通報者に金銭の報酬を提供することを義務付けています。


情報提供者の身元は、FTAによって機密保持され保護されることを明確にしています。情報提供者は、情報提供の際に、金銭的報酬に関する情報を含む機密情報を保護するために、秘密保持契約(NDA)に署名することを求められます。

金銭的報酬

この新しい制度のガイドラインに従い、FTAは情報提供者に金銭的報酬を支払い、報酬金は提出された情報の結果としてFTAが徴収した税額に比例します。

報奨金は、案件が調査され、報告者から関連する税金が徴収された後、情報提供者の銀行口座に振り込まれます。


報酬金を受け取るための条件は以下の通りです;
 提供された情報は信頼性が高く、正確であり、FTAが過去に入手したことがないこと
 内部告発フォームが正確、完全、かつ十分に記入されていること
FTAがAED50,000を超える税額を徴収できた場合
 通報者があらゆる異議・不服申し立て手段を尽くしたこと

MBGの専門家の見解

UAEでVATが導入されてから4年以上が経ちました。VAT法の順守は、UAEのビジネスにおいて重要なものとなっています。

FTAは新しい取り組みや対策を導入することで、税務コンプライアンスに対して積極的な措置を継続的に講じてきました。

この制度により、内部通報に基づいた情報での調査や、FTAはさらにランダムなTAX監査を行うと考えられます。


よって、企業は売上請求書、仕入請求書、クレジットノート、税関申告書など、規制基準に適合した詳細かつ正確な会計記録や書類を保管し、税務当局に適時に報告書を提出できるように準備することが重要です。

弊社MBGの”VATコンプライアンスレビュー/VATヘルスチェック”は、企業様がVAT処理を正確に行うためのお手伝い、また問題点がないかの確認をするのに役立ちます。


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